1日に必要なタンパク質の量って?筋トレとの関係や必要な摂取量を紹介 - 健康管理食ジョイント

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2022.02.22

1日に必要なタンパク質の量って?筋トレとの関係や必要な摂取量を紹介

1日に必要なタンパク質の量って?筋トレとの関係や必要な摂取量を紹介
馬塲 耕造
監修

馬塲 耕造

筋トレをして理想の筋肉をつけるためには、どのくらいの量のタンパク質が必要なのでしょうか。この記事では、タンパク質と筋トレとの関係性やタンパク質の摂取目安量に加え、タンパク質が摂れる食べ物などについて紹介していきます。
もくじ

タンパク質とは?体にとってどんな効果があるの?

筋トレを始めたばかりの人の中には、タンパク質について詳しく知りたいと考えている人も多いでしょう。ここでは、タンパク質はどんな栄養素なのか、体に与える効果などについて解説していきます。

エネルギーをつくり出す栄養素

タンパク質は「エネルギー産生栄養素」のひとつです。エネルギー産生栄養素とは、人間が活動するためのエネルギー(カロリー)をつくり出す栄養素のことをいい、タンパク質の他に、炭水化物や脂質が該当します。

炭水化物とタンパク質は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalのエネルギーをつくり出すとされています。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

筋肉などの構成成分となる

エネルギーをつくり出す以外にも筋肉や皮膚、毛髪などを構成している成分としても知られているのがタンパク質です。また、タンパク質は筋肉などをつくる材料としても使われたり、体の機能を調節するホルモンや酵素などの成分となったりするなど、重要な働きを担っています。

タンパク質はアミノ酸で構成されている

タンパク質は20種類のアミノ酸によって構成されています。天然には多くのアミノ酸が存在していますが、タンパク質を構成するアミノ酸は20種類だけです。20種類のアミノ酸のうち、ひとつでも欠けるとタンパク質は合成できません。

これら20種類のアミノ酸は、2種類に分類されます。体内で合成できず、食物から摂取する必要がある9種類のアミノ酸が「必須アミノ酸」です。一方、体内で合成できる11種類のアミノ酸は「非必須アミノ酸」と呼ばれています。

出典:厚生労働省「アミノ酸|e-ヘルスネット」

筋トレにタンパク質が必要な理由

筋肉をつくる材料となるタンパク質が不足している状態では筋肉はつくられません。つまり、筋トレをしても筋肉の材料となるタンパク質が足りていなければ筋肉はつかないのです。

タンパク質不足を解消しなければ、今ついている筋肉もどんどん減ってしまいます。そのため、さらに筋肉量をアップさせたいという人はタンパク質を十分に補う必要があります。

タンパク質の摂取量の目安は?

適切なタンパク質の摂取量が分からない人も多いかもしれません。ここでは食事摂取基準でのタンパク質の摂取目安量や、筋トレをしている場合の摂取量について解説します。

「日本人の食事摂取基準」における1日あたりのタンパク質の推奨量

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると1日あたりのタンパク質の摂取推奨量は、成人男性で60g~65g、成人女性で50gとされています。この推奨量は体重1kgあたりに約0.8gとなる数値です。

また、私たちが実際に1日当たりどのくらいの量のタンパク質を摂取しているかを調査した結果によると、1日あたりの平均摂取量は成人男性78.8g、成人女性66.4gであることが分かりました。

これらの資料を参考にすると、私たちは摂取推奨量以上のタンパク質を摂取できている可能性が高いと考えられるでしょう。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

出典:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」

筋トレをする場合のタンパク質の摂取目安量

「日本人の食事摂取基準」では一般的な日本人のタンパク質の摂取推奨量を示していますが、日頃からスポーツや筋トレをしている人などにとっての推奨量はまた違ってきます。筋トレの内容や強度、頻度によっても異なりますが、概ね体重1kgあたり1.2g~1.7g程度のタンパク質の摂取量が推奨されています。

しかし、タンパク質の摂取量を増やせば増やすほど筋肉の合成が高まるわけではないため、筋トレの内容や状況に応じて摂取する量を調整する必要があるといえるでしょう。

出典:公益財団法人日本スポーツ協会「アスリートの栄養摂取と食生活」

筋トレに必要なタンパク質の量を計算してみよう

筋トレなどを行っている人のタンパク質の摂取推奨量は体重1kgあたり1.2g~1.7gです。このことを考慮して計算すると、体重6kgの人では72g(60×1.2)~102g(60×1.7)のタンパク質量が必要であると算出できます。

タンパク質は、摂取量を増やしたからといって筋肉の合成が高まるとは限りません。筋トレの効果を早く出したいがためにタンパク質を摂り過ぎてしまうと、体重増加など逆に悪影響をもたらす結果となる可能性もあるため注意しましょう。

手軽に摂れるタンパク質を多く含む食べ物

筋トレで理想の筋肉を手に入れたいならタンパク質の必要量を知り、しっかり摂取していくことが重要です。ここでは、タンパク質を手軽に摂れる食べ物とその含有量、筋トレに役立つタンパク質の選び方や摂取すべきその他の栄養素について解説していきます。

筋トレに役立つタンパク質を多く含む食べ物

タンパク質はさまざまな食べ物に含まれていますが、特に多く含まれているのは肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などです。その中でも、手軽に摂れる食品を紹介します。タンパク質を多く含む食品を積極的に摂取して、筋トレに役立てましょう。

タンパク質を多く含む食品とその含有量(100gあたり)
食品名 タンパク質含有量
かつお(春獲り/生) 25.8g
めばちまぐろ赤身(生) 25.4g
鶏ささみ(生) 23.9g
鶏むね肉(皮つき/生) 21.3g
豚ロース(生) 22.7g
プロセスチーズ 22.7g
糸引き納豆 16.5g
鶏卵(全卵/生) 12.2g
木綿豆腐 7.0g
絹ごし豆腐 5.3g
ヨーグルト(無糖) 3.6g
普通牛乳 3.3g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

筋トレに効果的なタンパク質の選び方

タンパク質の「質」に注目することや「プロテイン」の活用なども、筋トレに役立ちます。

良質なタンパク質は筋トレの味方

タンパク質の含有量が多いかどうかも重要ですが、筋トレには「質」の良さを重視することも大切です。

タンパク質は、アミノ酸で構成されています。そのなかでも食品から摂取する必須アミノ酸がバランスよく含まれているものを、「良質のタンパク質」と呼びます。

また、筋トレに役立つ「BCAA」も必須アミノ酸の一種で、「分岐鎖アミノ酸」とよばれるバリン・ロイシン・イソロイシンを指します。筋肉の分解を抑えたり、持久力を向上させたりする効果が期待できる成分のひとつです。そのため、サプリメントやプロテインに配合されており、筋トレ前後に摂取している人も多いです。

筋トレには必要に応じてプロテインを活用しよう

筋トレをしている人の中には「プロテイン」を活用しているという人も多いでしょう。プロテイン(protein)は英語でタンパク質を表す言葉ですが、日本においてはタンパク質を摂取するためのサプリメントを指す言葉として多く使われています。

筋トレのためにタンパク質を多く食事に取り入れることが一般的ですが、肉や乳製品などは脂質も多い食品です。一方、プロテインはタンパク質が豊富で、主にエネルギー源となる糖質や脂質は控えめです。筋トレと合わせて体重を減らしたい人や増やしたくない人は、適宜プロテインを活用するのも良いでしょう。

筋トレで効率よく筋肉をつけるために必要なその他の栄養素

エネルギー産生栄養素として知られるタンパク質ですが、エネルギーとして利用してしまうと筋肉の材料とはなりません。筋肉の材料としてタンパク質を効率よく使うためには、エネルギーとなる糖質も摂取する必要があります。脂質もエネルギー源となりますが、いちはやくエネルギーとなるのは糖質です。

筋トレで筋肉をつけたいというときにはタンパク質を補うことが重要ですが、糖質もしっかり摂取しておくことが大切であるといえるでしょう。

 

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馬塲 耕造
監修株式会社ジョイント
監修馬塲 耕造

管理栄養士馬塲 耕造

1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。