知っておきたい腹持ちのいい食べ物!ダイエット中におすすめな低カロリー食材とは? - 健康管理食ジョイント

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2022.02.22

知っておきたい腹持ちのいい食べ物!ダイエット中におすすめな低カロリー食材とは?

知っておきたい腹持ちのいい食べ物!ダイエット中におすすめな低カロリー食材とは?
馬塲 耕造
監修

馬塲 耕造

ダイエットを成功させるためには自分にあった食事を選ぶことが大切です。極端な食事制限やカロリー制限などのつらいダイエットをするのはやめ、腹持ちのいい食材と満腹になる仕組みを知って、効率よく食事を改善しましょう。
もくじ

腹持ちがいいとは?

食事をとったあと空腹になりにくい状態を指します。ではどうしてすぐに空腹になるものと、そうでないものがあるのでしょうか?

満腹と空腹のメカニズム

人の脳には、満腹と空腹を感じて各器官に指示を出す場所が存在します。それぞれ満腹中枢、摂食中枢といい、空腹になると胃が収縮してお腹が鳴るのもこの場所からの指示によるものです。胃の中が食べ物で満たされることが満腹ではなく、満腹中枢が刺激されているかどうかが重要です。このメカニズムは、ダイエットをするときに非常に重要になります。

消化器官と満腹中枢、ホルモンの関係

食事をすると、消化器官によって食材は分解され体内に吸収されます。その際に消化器官から分泌されるホルモンによって満腹中枢は刺激されます。また、糖質が吸収されると血糖値が上昇し満腹中枢が刺激されて満腹を感じます。ゆっくり噛んで食べることがダイエットに効果的だといわれるのは、ゆっくり噛むことで分泌されるホルモンも満腹中枢を刺激するためです。

血糖値の急上昇が及ぼす影響

その一方で、早食いがダイエットに悪いといわれているのは、インスリンというホルモンが関係します。インスリンは上昇した血糖値を元に戻す働きをしていますが、早食いをして血糖値が急上昇するとインスリンが一度に多量に分泌され、血糖値が急降下します。この時、軽い低血糖状態になるため身体は空腹状態と錯覚し、もっと食べなければならないと勘違いしてしまうのです。

食べ過ぎてしまう原因

食べ過ぎは誰もがやってしまいがちですが、繰り返してダイエットがうまくいかない人の場合は原因を理解する必要があります。ここではその原因について見てみます。

食事の量の問題

腹持ちや糖質量等を考えずに食事の量や回数を減らすと、必要な栄養素が足りず常に空腹状態になるため、反動で食べ過ぎてしまいやすくなります。また、身体も省エネモードになり、脂肪を蓄えやすくなってしまいます。

食事の質の問題

緩やかに血糖値が上昇する食事ができれば、効果的に満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防げます。しかし血糖値の急上昇を招く食事は、前述のように十分な食事を摂っていても空腹を感じてしまい、ダイエットには不向きです。

ホルモンの問題

インスリンが作用するホルモンの1つにレプチンがあります。これも満腹中枢を刺激するホルモンです。肥満が進んでしまうと満腹中枢をうまく刺激できず、満腹を感じにくくなってしまいます。

お腹がすいてしまうダイエットって?

食事の内容や摂り方に注目せず、やみくもに食事制限をするとお腹が空きやすく、我慢を繰り返すつらいダイエットや失敗しやすいダイエットになってしまいます。

間違った食事制限

人にはそれぞれ必要な栄養素や量に差があります。自分の身体への理解が浅いまま間違った食事制限をすると、ダイエットに失敗するだけでなく、健康を損ねてしまうリスクもあります。

量だけ減らしている

食事は量よりも質が大切です。単純に量を減らせば痩せると考えてしまうと、筋肉が落ちてより痩せにくくなり、リバウンドをしやすい身体になっていく悪循環に陥ります。

間違ったカロリー制限

よく知られているダイエットの方法としてカロリー制限がありますが、カロリーだけに注目すると、痩せられないだけでなく制限の多い食生活に耐える必要があります。

低カロリーにだけ注目している

糖質とたんぱく質のカロリーは1gあたり同じ4kcalです。低カロリーにだけ注目すると、どちらを減らしても同じということになります。ですが、ごはん一杯を減らすのと焼き魚1匹を減らすのでは腹持ちの面からもダイエットへの影響も全く違います。カロリーだけに注目せず、自分に必要な食材を選ぶことが重要です。

注意したいヴィーガン

ヴィーガンとは動物性食品を摂らない主義のことをいいます。ヘルシーなイメージもありますが、きちんと理解せずにただ動物性食品だけを避けてしまうと腹持ちも悪くなり、同じように必要な栄養素が不足してダイエットに失敗するリスクが高まります。

偏ったヴィーガンに注意

特に心配なのがたんぱく質の摂取量が不足してしまうことです。植物性食品には、炭水化物を多く含むものがたくさんあります。しかし、たんぱく質を含むものが少ないので気をつけないと筋肉が減り、太りやすい身体になってしまう可能性があります。

腹持ちがいい=ヘルシー?

腹持ちがいいこととヘルシーであることは必ずしも一致しません。極端な例を挙げると、消化に時間がかかる油をたくさん使った中華料理などは腹持ちがいいものに含まれます。ダイエットの際には腹持ちのよさだけで食品を選ばないよう気をつけましょう。

栄養素による消化のスピードの違い

栄養素はそれぞれ構成成分も違い、消化器官や吸収の方法も異なるため、体内に吸収されるまでの時間も異なります。この消化にかかる時間が腹持ちのよさに直接関係しています。

糖質

炭水化物は糖質と食物繊維を合わせた総称です。糖質は口に入れた瞬間から唾液によって消化が始まり、最終的に小腸から吸収されて血液中に放出されます。三大栄養素の中では最も消化吸収にかかる時間が少なく、糖質だけの食品はあまり腹持ちがよくありません。ダイエット中には摂取量や摂取方法に気をつけたい栄養素でもあります。

食物繊維

炭水化物のうち、人がエネルギーとして利用できないものを食物繊維といいます。消化吸収されないので、他の栄養素の消化吸収を遅らせる働きをし、腹持ちのよさに貢献します。また整腸作用もあるため、ダイエット中は積極的に取り入れたい栄養素です。

たんぱく質

たんぱく質は胃酸によって最初の消化が始まり、アミノ酸まで分解されて小腸から吸収されます。糖質の次に消化吸収の時間が早く、ものによって腹持ちのいい食材と悪い食材に分かれます。間違ったダイエットによって不足しやすい栄養素です。

脂質

脂質は胆汁酸で乳化するところから消化が始まり、最終的に小腸で吸収されます。三大栄養素の中で消化吸収に一番時間がかかり、腹持ちがいいといえます。質のいい脂質を上手に取り入れることでダイエットへの効果が期待できます。

腹持ちはいいが高カロリーなもの

脂質を多く含むものほど消化しづらくなるため、腹持ちはよくなります。しかしカロリーも同時に高くなります。

果物

アボカドは、森のバターと呼ばれるほど脂質が多い果物です。高カロリーではありますが、良質な脂質なので腹持ちのよさとも合わせてダイエット中には、積極的に取り入れるとよいでしょう。

肉・魚

主な構成成分がたんぱく質と脂質なので腹持ちのいい食材です。その中でも脂質の量が多いものに関しては、より腹持ちがいい一方で高カロリーな食材といえます。

腹持ちは悪いが低カロリーなもの

低カロリーに注目しすぎると腹持ちの悪い食品を選んでしまい、意志の力で空腹と戦うことになります。低カロリーだからヘルシーだと思い込むと苦しいダイエットに追い込まれてしまいます。

おかゆ

米を消化しやすいように調理した料理なので当然消化にかかる時間は短く、腹持ちが悪いです。しかし、糖質量としても米の量自体が少ないので低カロリーです。

豆腐

大豆から作られたんぱく質も含んでいますが、食物繊維を取り除いてあるため比較的消化にかかる時間は短いです。ですから豆腐は低カロリーではありますが、腹持ちは悪い食材になります。ただしマーボー豆腐など肉や油と一緒に調理されたものは除きます。

白身魚

魚の中でも脂質が少なく淡白なものは消化しやすく低カロリーです。特に焼き魚や砂糖をそれほど使用していない煮魚の場合は、より消化しやすくなるため腹持ちは悪いです。

 

ダイエットにおすすめの腹持ちのいい低カロリーな食材

ダイエットをするときに1番おすすめなのがこちらの食材です。量を気にせず食べることができるため、意識的に選ぶようにすると我慢が少なくてすみます。

ごはん・麺・パン

主食は糖質を多く含むためダイエット中は避けられがちです。しかし、完全に抜かなくても種類を変えることで罪悪感も少なく、さらに腹持ちもいいので少量でも満足できます。

玄米

炊き方にコツがいりますが、最近では炊飯器で炊けるタイプも出回っているので、取り入れやすいです。食物繊維だけでなくビタミンB1やミネラルも豊富に含まれています。

玄米パスタ

以前はパサパサしたものが多かったので、置き換えることに抵抗があった人も多いのではないでしょうか。最近のものは普通のパスタと変わらず、おいしく食べられるのでおすすめです。栄養素は玄米とほぼ同じですが細かく製粉している分、腹持ちは少し劣ります。

全粒粉パン

小麦との表皮と胚芽までをまとめて粉砕したもので、玄米と同じく食物繊維やビタミンB1、ミネラルが多く含まれます。通常のパンよりも噛み応えのあるものも多いため、腹持ちだけでなく満腹感も得られやすくなります。

オートミール

手軽にダイエットができるとしてオートミールのレシピが注目されていますが、こちらも食物繊維が豊富で腹持ちがいいのが特徴です。電子レンジでの調理も可能なので毎日の食事に取り入れやすく、ダイエットに適しています。

肉・魚介類

脂身の少ない赤身の部位などはダイエットに最適です。肉や魚を食べることで腹持ちがよくなるだけでなく、筋肉の元となるたんぱく質をしっかり摂取することで、筋肉が落ちるのを防ぎ効率よくエネルギーを燃やせる身体を作るのに役立ちます。

むね肉

特に鶏むね肉は、高たんぱく低糖質でダイエット向きの食材として知られています。

もも肉

豚や牛のもも肉は脂身が少なく、女性に不足しがちな鉄分も多く含まれています。ダイエット中は特に鉄分の不足が起こりやすいため、積極的に摂りたい食材です。

魚介類

もともと脂質の少ないものが多いですが、含まれていても良質な油といわれるほど健康にいい油なので、たんぱく質の摂取源として積極的に摂り入れたい食材です。

野菜

野菜は腹持ちがよく健康にいいイメージで、ダイエットにも向いている食材に思われがちですが、全てが低カロリーで低糖質とは限りません。中には糖質が多いものもあるので注意しましょう。

葉野菜

低糖質なものが多く、食物繊維も多く含んでいるのでダイエットに向いています。緑黄色野菜など色の濃いものを選ぶと、ビタミンも豊富なので美容の面でも効果的です。

根菜

ごぼうやにんじんなどの根菜とじゃがいもやさつまいもなどのいも類、とうもろこし、かぼちゃといった甘みの強い野菜には糖質が多く含まれています。食物繊維が多ければ腹持ちはよくなりますが、摂りすぎには注意が必要です。

きのこ類

葉野菜と同じく低糖質なうえに食物繊維が豊富に含まれている食材なので、腹持ちをよくするためにおすすめです。

果物

糖質が多く含まれることはありますが、食物繊維以外にもビタミンCなど美容効果のある栄養素も多く含まれているため、バランスよく摂取しましょう。

 

腹持ちのいい食事を作るポイント

ダイエット中でも腹持ちのいい食事を作れば、空腹を無理に我慢することが減ります。

主食を作るポイント

主食は糖質が多いため抜いてしまう人も多いですが、工夫することで腹持ちをよくしてダイエット中でも食べられます。

食物繊維が豊富なものに置き換え

玄米をはじめとした食物繊維が多いものへと置き換えるようにすると、完全に抜くよりも負担なく取り組めます。

糖質単品を避ける・低糖質なものを選ぶ

空腹時に糖質を単体でとることは血糖値を急上昇させるリスクが最も高いので、卵かけご飯にするなど、たんぱく質や脂質、食物繊維を必ず事前か一緒に摂りましょう。最近は低糖質な商品も増えているので、そういったものを上手に取り入れるのもいいでしょう。

主菜を作るポイント

ダイエットをする際に1番効率がよいのは、筋肉量を増やして常にエネルギーを燃やしやすい身体にすることです。そのために毎食きちんとたんぱく質を摂ることが重要です。一食あたり成人男性では29〜45g、成人女性では22〜34gが目標量とされています。また、腹持ちがよく低カロリーな肉・魚を取り入れることでより効率よく摂取できます。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

消化の早いものは他と組み合わせる

消化の早い食べ物に関しては一緒に食物繊維か他のたんぱく質、脂質を組み合わせることで胃の滞在時間が長くなり、腹持ちをよくできます。どうしても白米が食べたくなったらお肉たっぷりのどんぶりにする、トーストではなく具材たっぷりピザトーストにするなど工夫をするといいでしょう。

消化の遅い調理法を選ぶ

食材は調理法によっても消化のスピードが変わります。卵であれば固ゆで卵、生卵、半熟卵の順に消化しやすくなります。野菜や肉なども同じで、柔らかく茹でたり煮たりするほうが消化しやすくなります。また炒める、揚げるといった油脂を使った調理も一緒に脂質を摂取することで腹持ちがよくなります。

副菜を作るポイント

主食や主菜で補いきれない分は副菜をうまく利用しましょう。

満腹感を得られやすい食材を選ぶ

満腹中枢はよく噛むことで刺激されるので、生野菜を使ったサラダや、きのこなど食感が残りやすい食材を取り入れましょう。汁物も具沢山にすることで噛む回数を増やせます。

適度に良質な油を取り入れる

オリーブオイルなどの良質な油は、ダイエット中も積極的に摂ると腹持ちもよくなるので、サラダなどにたっぷりかけて食べると消化のスピードは緩やかになります。

ダイエット食を作るのが手間ならジョイントの食事を

管理栄養士が監修の食事

糖質を15g/食以下に設定しているので過度な糖質制限をせずにゆっくり痩せることができます。

一度試してみてはいかがでしょうか。

馬塲 耕造
監修株式会社ジョイント
監修馬塲 耕造

管理栄養士馬塲 耕造

1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。