痛風の症状って?気になる原因を解説!生活習慣を見直して予防・改善しよう - 健康管理食ジョイント

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2022.05.26

痛風の症状って?気になる原因を解説!生活習慣を見直して予防・改善しよう

痛風の症状って?気になる原因を解説!生活習慣を見直して予防・改善しよう
馬塲 耕造
監修

馬塲 耕造

プリン体の摂りすぎや飲酒、生活習慣の乱れによって痛風は発症します。一度かかると完治が難しく、痛みも激しいのが痛風の怖いところです。また、前兆といえる症状がほとんどなく、突然痛みに襲われるのも特徴です。この記事では、痛風が起こる原因と予防の方法について解説します。
もくじ

痛風の原因や症状

ある日突然関節が激しく痛み始めるのは、痛風でよくある発症パターンです。とにかく痛みが強いので、一度かかると痛みでほとんど身動きが取れなくなります。まずは痛風という病気の原因や主な症状について解説します。

痛風の原因

痛風にかかる原因は以下が挙げられます。

  • 暴飲暴食
  • プリン体の摂りすぎ
  • 運動不足
  • お酒の飲み過ぎ
  • 生活習慣の乱れ
  • 肥満
  • 激しい運動の習慣化
  • ストレスや疲労の蓄積
  • 水分不足
  • 遺伝

痛風対策で有名なのは、「プリン体の制限」です。痛風はプリン体を代謝したときに、尿酸が過剰に多くなることが発症の原因です。しかし、原因はそれだけではなく、日常生活の中でも常に痛風のリスクは潜んでいます。上記に心当たりがある項目が多いほど、痛風の発症率は高まります。

主な症状と特徴

痛風は主に足の親指の付け根や足の甲、膝・肘など関節部位に発症することが多いです。複数箇所に症状が出ることはなく、一箇所のみが痛みます。痛風の痛みは「痛風発作」とも呼ばれ、前触れもなく突然痛みに襲われるのが特徴です。痛みのピークは大体半日程度で収まり、その後7〜14日ほどの期間を経て患部の腫れと痛みが徐々に引いていきます。

足関節に痛みがでる理由

痛風の痛みの正体は、結晶化した尿酸が関節部位に起こる炎症です。痛風を発症すると、足関節が痛くなるケースが多く、肩や肘、腰関節にも起こり得ます。

尿酸が結晶化するメカニズム

尿酸とはプリン体を体が代謝したときに発生する老廃物のことで、常に血液の中に存在している成分です。通常、尿酸は腎臓を通して尿と一緒に排泄されます。しかし、あまりに尿酸が多い場合や排泄機能が低下すると排出ペースが追いつかなくなり、血液中に高濃度で尿酸が溜まるのです。これが「高尿酸血症」です。

濃度の高くなった尿酸は、体内のどこかで結晶化を起こし沈着します。場所は特に決まっておらず、血管の中や臓器内に沈着することも稀にあります。ただ、尿酸は冷たいところで結晶化する性質があるので、体内でも比較的温度の低い足関節に沈着することが多いようです。

痛風になった際の対処法

痛風は、一度かかると完治が難しい病気といわれています。痛風にかかったら、すぐに病院に行きましょう。痛風の初期は痛みで動けないケースも多いので、救急車を呼ぶのがおすすめです。

痛風発作と高尿酸血症の同時治療が必要

痛風にかかったときは、痛風発作と高尿酸血症状に対する2つの治療が必要です。痛風発作の治療では、痛みや患部の炎症を抑えます。以下の薬効がある薬が処方されます。

効果 薬品名
鎮痛作用 ステロイド内服薬
腫れを抑える NSAIDs
痛風の発作症状を緩和する コルヒチン

出典:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン

高尿酸血症に対する治療では、主に尿酸値を下げることが目的です。痛風は過剰に蓄積された尿酸が原因です。尿酸値を下げるには以下のような薬を処方するほか、食事内容や生活習慣を見直す必要があります。

効果 薬品名
尿酸を生成する経路を抑える 尿酸産生抑制薬
尿酸を排泄しやすくする 尿酸排泄促進薬

出典:高尿酸血症・痛風のガイドライン

尿酸値を下げる薬は、基本的に発作の痛みや腫れがある段階では処方されません。薬の効果が発作自体を長引かせる要因になるため、痛風発作の痛みや腫れが引いてきたときに処方されます。

生活や食事内容に制限がかかる

痛風の症状は大体1〜2週間で治まります。ただ、痛風にかかった根本原因を改善しないと、すぐにまた再発するのが痛風の特徴です。一度かかると生活習慣や食事内容に制限がかかります。食事ではプリン体摂取量の制限や食事量自体を見直しましょう。痛風にかかった後の食事では以下の点に注意しましょう。

  • プリン体の多い食品を避ける
  • お酒は極力控える
  • 水分はたくさん摂る
  • 暴飲暴食は厳禁

生活習慣の中では尿酸値を上げることや、尿酸の排出に悪影響を及ぼす行為を控えるようにしましょう。以下のような習慣は尿酸値に影響を及ぼすので極力控えてください。

  • 飲酒
  • 激しい運動
  • 仕事のしすぎ
  • 生活リズムの乱れ

痛風を予防するための食事法とは

痛風予防の第一歩は、プリン体の摂取制限量を守ることから始まります。人間の体内にあるプリン体は8割が体内で生成されたもので、残りの2割は食事から摂取したものといわれています。全体で見れば食事内のプリン体はたったの2割ですが、甘く見てはいけません。

プリン体の多い食品に注意

プリン体は痛風の原因になるので悪いものと捉えられがちですが、実は重要なエネルギー源です。過不足なく摂取するようにしましょう。また、プリン体は動植物のほとんどの食品に含まれる栄養素です。プリン体の量に気をつけるときは、食事全体に注目しましょう。

プリン体は肉や魚の内臓類・干物や乾物・エビに特に多く含まれています。食事を取るときはこれらの食品に注意しましょう。逆にプリン体が少ない食品は鶏卵・牛乳・魚卵・練り物・野菜類です。特に鶏卵と牛乳にいたっては、プリン体が全く含まれていません。痛風予防するときは、これらの食品を上手く活用しましょう。

体内の尿酸値を下げる食べ物を積極的に食べよう

以下の食品は、尿酸値を下げる効果があります。採血で尿酸値が高いと診断された人や痛風が不安な人は、これらの食品を食事に取り入れてみましょう。

食品名 効果
牛乳・乳製品 カゼインに尿酸排泄作用がある
キノコ・海藻などのアルカリ性食品 尿酸の結石化を防ぐ
水分 尿の排泄量を上げる

栄養が偏らないバランスのよい献立を立てよう

栄養バランスの整った献立を心がけていれば、自然と痛風予防になります。摂取量も守られ、体が活発になって体内活動も安定します。肉・野菜・主食をバランスよく摂取して健康な体を作りましょう。

飲酒はほどほどにしよう

ビールや発泡酒には、プリン体が多く含まれています。プリン体0と書かれたラベルの缶ビールやチューハイなどもありますが、アルコール自体に尿酸値を上げる作用があるので、痛風予防をするならお酒は控えるようにしましょう。

原因はプリン体だけじゃない!生活習慣も見直そう

痛風の原因はプリン体にあると思われがちですが、実はプリン体は原因の一部にすぎません。生活習慣の乱れや、運動不足などの悪習慣も痛風に大きく影響します。痛風予防では、以下の点を心がけましょう。

適度な有酸素運動を取り入れる

有酸素運動には、尿酸値を下げる効果があります。日頃から運動する習慣をつけておけば大いに痛風を予防できるのです。しかし激しい運動の無酸素運動は、かえって尿酸値を上げる要因になります。運動するときは、ウォーキングや軽度のジョギングなどの有酸素運動を取り入れましょう。

規則正しい生活を心がける

3食しっかり食べて早寝早起きをするだけでも、痛風予防になります。生活習慣が乱れると尿酸の排出にも悪影響を及ぼすので、プリン体の摂取量を守っていたとしても痛風にかかるリスクは大きいです。

日頃のストレスケアも大切

尿酸値はストレスや疲労も大きく関係します。また、体調や精神状態の悪化は臓器の働きを悪くします。尿酸の排出を行う腎臓も例外ではないので、日々のストレスケアやリフレッシュはとても重要です。仕事で忙しい中でも、少しでいいのでリラックスできる時間を作りましょう。

食事内容と生活習慣を整えれば痛風は予防できる!

痛風は怖い病気ですが、規則正しい生活と栄養バランスの整った食事を心がけていれば予防できる病気です。健康的な生活は生活習慣病全般の予防にもなるので、食事バランスや生活リズムが乱れている人は、これを機に見直してみましょう。

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馬塲 耕造
監修株式会社ジョイント
監修馬塲 耕造

管理栄養士馬塲 耕造

1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。